個展「パンをかさねる大きくなる」終了しました。
今回制作した約50点の小作品は、自分にとっての「絵」を見つめ直すとてもいい機会になりました。
個展のお誘いをいただけたきっかけは、2018年から始めた「1日1枚絵を描く」という行動からでした。
「自分はアウトプットが少ないな」と常日頃から思っていたので、「じゃあ1日1作品描いていったアウトプットも増えるし、表現の幅も広がるしいいじゃん」という安易な思いつきから、ほぼ日刊イトイ新聞さんから発売しているほぼ日手帳に描き始めました。
「どこをどう描いたら作品と呼べるんだろう?」そんな疑問を抱きつつ、休んだ次の日は2枚描くなどズルもしながら、なんとか続けていたある日。
ギャラリーSageのオーナー川中さんの目に止まり、「この感じで個展やってみようよ」ということになりました。
個展をする!となったらこだわりたいのが作家の常といいますか…。 いかに手帳の要素を作品に落とし込むかを考えて、
・手帳に描いているサイズを再現する。
・紙を手帳と同じ物にする。
という二つのことをやってみました。
オリジナルサイズの木製パネルをたくさん作るのは苦労しました。 ノコギリで木材を切り、ボンドでくっつけることを日夜繰り返し、腰を痛めながらもなんとか50枚作り終え。 手帳に使われている「トモエリバー」という紙も、画材屋さんに売っていない紙だったので、文房具屋さんを梯子して探し回ったりと(後日普通にamazonで売ってるのを見つけて凹んだ)絵を描き始める前準備で四苦八苦した初めての経験でした。
前準備で苦労したせいか、絵を描くのがすごく楽しかった記憶があります。 「できた!できた!」と小作品がどんどん出来上がって行くので、変なアドレナリンが出てたのかもしれません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
個展では嬉しいことがいくつもありました。
僕にとっては新しい作品のテイストで、気に入っていただけるか不安だったのですが。
また、トモエリバーを作っている株式会社巴川製紙所の方も来ていただき、HPで紹介していただきました。
またTwitterで「やんややんや」という作品が初バズりを起こし、
「8600RT」と「3万いいね」をいただきました。
人生で初めてのことで正直怖かったですが、いろんな人が作品のことを呟いてくれるのは本当に嬉しくて。
ドキドキしました。
時々こんなふうに、自分が描いた作品が見たことない場所まで連れて行ってくれる時があります。 いつも見ていただいている皆様と絵に感謝です。 「パンをかさねる大きくなる」という個展タイトルには、
「どんな日常でも積み重ねていこう」という気持ちを込めていました。 日々が重なった先に、こういうワンダーな出来事が起こることがあるなら、やっぱり僕は日常の作品を描いていきたいなぁとそう思いました。 次回の個展もよろしくお願いいたします。
Comments